腸内細菌は、食物の中でも消化吸収されなかった成分を主な栄養源としています。 その中で、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増殖させ活性化させることにより 身体の健康に有益な生理効果を与える成分をプレバイオティクスと呼んでいます。
善玉菌の増殖を助け、活性化させる食品成分で、代表的なものはオリゴ糖です。 プレバイオティクスは、粉ミルクよりも母乳で育った赤ちゃんの方がビフィズス菌が多い事で注目されました。 母乳中に含まれるビフィズス菌が増えた原因を探る過程で分かったのがオリゴ糖の存在です。
オリゴ糖とは、乳糖・ショ糖・でんぷんを原料とした作られた糖や、大豆から抽出するなど様々な種類があります。 若干の違いはありますが、これらオリゴ糖は、胃や小腸の消化吸収をのがれ、善玉菌のエサとして優先的に供給され増殖を助けます。 善玉菌の増殖により悪臭有害物質の低下や、便通を促進させる効果などが認められています。
オリゴ糖が善玉菌だけに効果があるのは善玉菌の持っている消化酵素と関係があります。 人と同様に悪玉菌もオリゴ糖を消化できる酵素を持っていません。 従って、人が消化・吸収できないオリゴ糖が大腸にまで届き、善玉菌のエサになるのです。
また、食物繊維もオリゴ糖とまではいきませんが、プレバイオティクスと考えることができます。 食物繊維には腸内細菌が代謝する有機酸の作用をはじめ、腸内の余分な水分を吸収する保水性や、排便しやすくなる膨潤性などの重要な働きがあります。
オリゴ糖による善玉菌の増殖誘導により免疫システムを活性化させる作用が研究により明らかにされています。 また、オリゴ糖や食物繊維などにより善玉菌が作り出す成分が、炎症性の腸疾患の抑制に重要な役割を果たすのではないかと期待もされています。
他にも限定的ですが、オリゴ糖により善玉菌が増えると、免疫細胞が誘導されアレルギーであるアトピーの症状を抑えるのではないかとも言われていますが、こちらはまだ研究の段階です。 ちなみに我が家の娘(10歳)はアトピー体質で、毎年冬になると酷い痒みをもたらしていましたが、オリゴ糖を摂り入れるようになってから、ほとんどアトピーの症状が見られなくなっています。 やはり腸内環境を整えることは様々な病気を予防することに繋がっているのではないかと感じています。
スポンサード リンク